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 「みんなのいえ」          
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 三谷幸喜の映画を見て考えたこと。

パンフレットとチケット

 三谷幸喜監督の映画、「みんなのいえ」を見に行ってきました。
 この映画は、三谷監督が自分の家を建てた経験を元に作られたということで、my homeのページを持っている身としては見に行かなければいけない?映画でした。
 映画としてどうか、ということについては、もうひとつかな、とも思いますが、描かれている内容が、登場人物や家作りのエピソード、トラブルなど、あまりに身近であったことばかりで、お約束なトラブル等に既視感を催して心に痛い映画で、純然な映画の鑑賞者とはいきませんでした。
 多くの職人さんや、職人気質は仕事上とても日常なことでしたし、新築に関わる風変わりな行事(伝統的な?行事)は感じていたことそのもので、デザイナーの柳沢が地鎮祭で「チャオ」と言ってしまうのは人ごととは思えません。(ちなみに自分の家では地鎮祭も上棟式もしていません、営業の頃は、エイエイヤーって鍬いれていましたが)
 大風、大雨で現場に行くことは、現場を持つ人間としては当たり前のことでしょうし、立場が違っても同じ物を作る人間同士、気が合うこともきっと日常でしょう。おじいちゃんたちの職人さんと一番気が合っていたようなことも思い出しながら映画を見ていました。現場で職人さんに絵を描いたこともあります。
 この「みんなのいえ」は、これから家を建てる方にぜひ見てもらいたい映画だと思います。もちろんここに描かれた家の建設過程は、全てに当てはまることではありませんが、家相にうるさいお母さんが出てきたり、大工さんや、職人さん、そして家を建てることによって生じる様々なストレスなどがわかりやすく表現されていて、事前の知識として持つことが、これからの家作りにとても役立つような気がします。現在(2001年6月)東宝系で公開中です。
 映画で語られていたこと、表現されていたことで実は、少し気になることもあります。大工さんとデザイナーの衝突が表現されていましたが、映画を見ていただくと、デザイナーが単に奇をてらった物を作るわけではないことも理解してもらえると思います。ただし、デザイナーによっては確かに、無意味にディテールに凝ることもあるので、信頼できるデザイナーを選ばなければいけませんが。
 また、大工さんは、すみつぼのような古くから伝わる道具を大切にに使っていますが、作る建築は、実は昔の日本建築とは似てもにつかないものです。
 壁の聚楽のこだわりがある一方、容易なビニールクロス貼り、外壁の仕上げ、庇の短い屋根、おざなりな住宅設備の選択。自然と共生していたはずの日本建築の良さがどこにも見ることが出来ません。
 結局、映画を見てもらってもわかるとおり、出来上がった建物の魅力の無さは、一体なぜなのでしょうか?
 この映画のひとつの(僕にとっての大きな)欠陥は、出来上がった建物が、あまりに今の日本の住宅のつまらない典型になっていることでしょう。映画のコンセプトからすると、みんなで寄ってたかって無茶苦茶にした建物が、本当に無茶苦茶のできあがりになっていればもっと楽しい映画になったと思います。
 最終的に出来上がった無茶苦茶な家を 柳沢と長一郎が公園から眺めることで、みんなの思い入れがいっぱい入って出来上がった家こそが、「みんなのいえ」だと観客に感じさせることが本当のオチのような気がしました。
 出来上がった家が、いかにも住宅メーカーが大量生産しているような総2階の家では、みんなの顔は見えてこないような気がします。
 この映画で、これから建てる自分たちの家に本当に必要なものを考えてみてもいいのではと思いました。一度、見てみてください。

 ※「みんなのいえ」公式ホームページ
  http://www.minnanoie.net/index.html
 

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