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・ブラボーのおやつ日記 29 フィレンツェのパン屋さん編
ボッティチェッリの『ヴィーナスの誕生』やミケランジェロの『ダビデ像』のあるフィレンツェに来て、こんな事を言うのはなんですが、ブラボーが一番楽しみにしていたのは、ここ「プージ」を訪れる事でした。
プージはフィレンツェで大人気のパン屋さんです。
トスカーナ地方のパン屋さんには必ずあると言うスキアッチャータ。このスキアッチャータがフィレンツェいち美味しいのだそうです。
スキアッチャータはつまりはフォカッチャの事であり、具の乗っていないピザのような物ですが、ピザ生地よりこねる時間もねかす時間も長いのだそうです。
店に入ると、銀行の窓口みたいに番号の書かれた紙が出てくるマシンがあります。その紙を引き抜いたら、それがあなたの整理番号です。店の奥に電光掲示板があり、そこにあなたの番号が出てくるまで、ショーケースの中を物色します。
ついに番号が表示されたら、手の空いた店員さんに「わたくし!」と意思表示をし、お目当てのものを指差します。店員さんは「これくらい?」という感じで大きなスキアッチャータを持ち上げて、包丁を入れる辺りを示してくれます。
「うんうん」とうなずき、さらに指で「2」と示せば、その大きさのものを2切れ切ってくれるでしょう。重さに従って値段をつけた商品を渡されたら、レシートを持ってレジに行くと言う方式です。
さて、順番を待っていると奥から焼きたてのピザ・マルゲリータが出てきました。またミラノでも何度も見かけて「気になっていたもの」もあったので、一緒に買うことにしました。
まず注目のスキアッチャータ。オリーブ油を塗って焼いたスキアッチャータは、カリッとしていて中はフワフワ。生地の旨味を引き立たせているのが、オリーブ油と塩。塩はプレッツェルに付いているような大粒の塩で、カリリと当たるたび生地の甘みが増すのです。お赤飯に於けるごま塩効果
ですね。
シンプルなんだけど後を引く、シンプルだからこそハマル味なのでした。
サンドイッチにしてもどんな具とも合うだろうな〜、じゅるる。
さて「気になっていたもの」とは「○○フォルノ」と言います。 「○○」の所は店によって違う単語が入っていました。これは何だか不思議な食べ物でした。
「揚げた」と言う印象は見た目からも触感からも感じられません。サクッと軽くクラッカーに似てるでしょうか。表面にたっぷり振られているのは粉砂糖です。
なのに、なのにです!一口かじると「給食の揚げパン!」と言う言葉が浮かんでくるのです。あんな風に手がベタベタにもならないし、グラニュー糖がまぶしてあるのでもありません。なのに口に入れる度に小学校の教室に引き戻されるような感覚を覚えるのです。笑っちゃうけどホントです。
もちろんピザも美味しかったし、ブラボーには、この店なくしてフィレンツェ語れず!と言う存在となりました。
美味しいパン屋さんは時として、世界的な芸術作品よりも感動と思い出を与えてくれるものなのですね。
幸せっ!
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